AI エージェント開発

LLM を「ただ呼ぶ」ところから、自律的に動くエージェントを作るまで。 Claude / Anthropic API を中心に、ツール使用・メモリ・RAG・評価・運用を一通り押さえる。

このセクションの全体像

  1. LLM API の基礎 — メッセージ形式、トークン、温度、ストップシーケンス
  2. プロンプト設計 — System / User / Assistant、構造化、思考の引き出し方
  3. Tool Use — 関数呼び出し、JSON スキーマ、エージェントループ
  4. メモリと文脈管理 — 会話履歴、コンテキスト圧縮、永続メモリ
  5. RAG — 検索拡張生成、Embedding、ベクトル DB
  6. ストリーミング — SSE、Server Streams、UI 表示
  7. フレームワーク — Vercel AI SDK / LangChain / Mastra / Claude Agent SDK
  8. 評価・コスト・安全性 — eval、観測、ガードレール、コスト最適化

そもそも「AI エージェント」とは

単発の質問応答ではなく、目的を達成するために LLM が複数ステップを自律的に繰り返す仕組み。 最小構成は「LLM + ツール + ループ」の 3 点セット。

┌──────────────────────┐
│  ユーザーの目的       │
└────────┬─────────────┘
         ▼
┌──────────────────────┐
│  LLM                  │ ← System Prompt + History
│  (推論する)           │
└────────┬─────────────┘
         ▼
   ┌────┴────┐
   │ tool?   │ Yes ──▶ ツール実行 ──▶ 結果を履歴に追加 ──▶ ループ
   └────┬────┘
        │ No
        ▼
   最終応答
      

なぜ今「エージェント」なのか

Claude を使う理由

3 つの実装レベル

レベル内容
1. ワンショット 1 リクエストで完結 要約、翻訳、分類
2. ツール付き 1 ターン 関数を呼んで結果を返す 商品検索、天気取得
3. エージェントループ 複数ステップを自律的に繰り返す Claude Code、Devin、リサーチ Bot

必要な前提知識

料金感覚(2026 年初頭時点)

プロダクションではHaiku でできるところは Haiku、難しい推論だけ Sonnet/Opus、というルーティングが王道。

実用パターン

用語の整理

用語意味
LLMLarge Language Model(大規模言語モデル)
トークンテキストを数値化した最小単位(≒ 単語の一部)
System Promptモデルの振る舞いを規定する命令
Tool Use / Function CallingLLM が外部関数を呼べる仕組み
Embeddingテキストをベクトル化する処理
RAG検索結果を context に入れて答えさせる手法
MCPModel Context Protocol — ツール提供の標準規格
Evalモデル/プロンプトの品質を自動評価する仕組み
学ぶ順番のおすすめ

まず単発 API を 1 度叩く → System Prompt を書く → Tool 1 個追加 → ループ化 → メモリ → RAG。フレームワークから入ると抽象化が邪魔になりがち。